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執筆者の写真カーボンプランニング

3分でわかる改正温対法(2022年4月施行 改正地球温暖化対策推進法)

更新日:7月24日


温暖化対策

目次

 

■そもそも現行の温対法とは?

企業の温室効果ガス排出量の算定と報告を義務化し、世間に公表できるようにした法律のことです。

地球暖化策の推進に関する



●報告義務のある企業とは?

下記のいずれかに該当する企業です。

  1. 全事業所の一次エネルギー合計が1,500kL/年以上となる。

  2. 全事業所の全ての温室効果ガス合計が3,000t-CO2/年以上となる。


●削除義務は?

特にありません。

省エネ法のように毎年1%削減などの努力目標の明記もありませんでした。

これでは企業も本腰を入れて温暖化対策を進めていきません。


 

●情報開示は?

 1.全事業者集計:環境省HPからオンラインで無料入手可能

 2.個別詳細情報:開示請求かつ有料かつオフライン(紙・CD)


報告から公開まで2年の期間を要します。

これではESGを重視する機関投資家にとって投資判断ができないです。

 

■改正3つのポイント

3つのポイントを解説します。



改正ポイント①

パリ協定・2050年カーボンニュートラルを踏まえた基本理念の新設


「2050年カーボンニュートラル宣言」が基本理念として法律に位置付けられました。

以下、原文抜粋です。

平成十年法律第百十七号
地球温暖化対策の推進に関する法律

第一章 総則
(基本理念)
第二条の二 地球温暖化対策の推進は、パリ協定第二条1(a)において世界全体の平均気温の上昇を工業化以前よりも摂氏二度高い水準を十分に下回るものに抑えること及び世界全体の平均気温の上昇を工業化以前よりも摂氏一・五度高い水準までのものに制限するための努力を継続することとされていることを踏まえ、環境の保全と経済及び社会の発展を統合的に推進しつつ、我が国における二千五十年までの脱炭素社会(人の活動に伴って発生する温室効果ガスの排出量と吸収作用の保全及び強化により吸収される温室効果ガスの吸収量との間の均衡が保たれた社会をいう。)の実現を旨として、国民並びに国、地方公共団体、事業者及び民間の団体等の密接な連携の下に行われなければならない。
2050年までに脱炭素社会

法律に明記された以上は、今後政権が変わっても遵守してくということ!




改正ポイント②

地方創生につながる再エネ導入を促進​

地方創生につながる再エネ導入を促進​

「地域脱炭素化推進事業の促進区域」とは?

各地方自治体が再エネを促進するとしてポジティブに設定されるエリアを抽出。

地域脱炭素化推進事業の促進区域



改正ポイント③

ESG投資にもつながる企業の排出量情報のオープンデータ化​

 

企業からの温室効果ガス排出量報告を原則デジタル化し開示請求を不要に。

公開までの期間を現在の「2年」から「1年未満」へ。​


ESG投資にもつながる企業の排出量情報のオープンデータ化​

今までよりESGを重視する機関投資家にとっては投資判断しやすくなりますね。


 

■地方創生につながる再エネ導入例
再エネ導入ポテンシャル(出典:環境省)
再エネ導入ポテンシャル(出典:環境省)

電気の地産地消のイメージ
電気の地産地消のイメージ


●パターン1:自己託送モデル(発電が自社)


<メリット>小売電気事業者を介さないので再エネ賦課金(R3は3.36 円/kWh)が不要。
<デメリット>発電計画値や需給予測を自社で実施する必要ある。インバランスリスクがある。

自己託送モデルのイメージ
自己託送モデルのイメージ



●パターン2:オフサイトPPAモデル(発電が他社)


<メリット>発電予測は発電事業者が実施・需要予測は小売電気事業者が実施。
<デメリット>手数料と再エネ賦課金が発生する。

オフサイトPPAモデルのイメージ
オフサイトPPAモデルのイメージ

 

省エネ・再エネ向け補助金事業やそれ以外の不明点、相談などについても、下記までお気軽にお問い合わせください。



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