省エネ初心者の私にとって、バイオマス発電は「太陽光発電と比べると複雑で大変そう」というふわっとしたマイナスイメージ。
そもそも「バイオマス」とは何ぞや…?
まずバイオマスとは、木のくずや稲わら、家畜の糞尿、食品の生ゴミといった生物由来の材料のことをいいます。
バイオマスは自然界にたくさんあり、再生可能なエネルギー源の一つです。
バイオマス発電の方法としては、一般的に次の3つです。
燃焼:バイオマスを燃やして水を沸かし、その蒸気でタービンを回して電気を作ります。
ガス化:バイオマスを燃やしてガスを発生させ、そのガスを燃やしてタービンを回し電気を作ります。
発酵:バイオマスを発酵させてガスを発生させ、そのガスを燃やしてタービンを回し電気を作ります。
植物は燃やすとCO2を排出しますが、植物の成長過程で光合成によりCO2を吸収するので、排出と吸収によるCO2はプラマイ0だ、という考え方のことを「カーボンニュートラル」といいます。
よって、バイオマス燃料を燃やして出るCO2も、これから育つ植物が吸収していくのでCO2の総量は増えない、というカーボンニュートラルの考えのもと、バイオマス発電もカーボンニュートラルとされているのです。
CO2の総量は増えない・・・はたして本当にそうかしら?
燃焼によって即時にCO2が放出されるのに対し、新たに植えられた木が成熟し、同量のCO2を吸収するには数十年から数百年かかる可能性があります。
国際的には、2030年や2050年といった具体的な目標年度に向けて、短期間で温室効果ガスの絶対量を削減することが求められています。
単に伐採した木くずを燃料として使用するだけでなく、その木くずの故郷である森林の持続可能性や、新たに植えられる木が成長してCO2を吸収するまでの期間を考慮して初めて、バイオマス発電が真のカーボンニュートラルとなるのではないでしょうか。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
次回は、燃料電池についてお伝えします。
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田中 牧子
看護師として20年間医療に携わる。
環境問題に興味を持ち、カーボンプランニング株式会社の立ち上げに参加。省エネ初心者。2児の母。
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