令和7年度補正 省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業|SC連携枠・水素対応など大幅拡充
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- 1 日前
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はじめに
大規模な省エネ・脱炭素設備投資を支援する「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業」が、令和7年度補正でさらに強化されました。昨年度から引き続く充実した補助メニューに加え、今年度はサプライチェーン(SC)連携枠の新設と水素対応設備への支援拡充という2つの大きな追加要素が登場しています。
例年3月末頃に公募が開始される見込みです(昨年度一次公募:2025年3月31日〜4月28日)。公募開始前から準備を進めることが採択への近道です。
Ⅰ型(工場・事業場型)の4つの枠
工場・事業場の省エネ設備更新を支援するⅠ型には、企業規模や省エネ規模に応じた4つの枠があります。

■ 先進枠(先進設備・システム)
最も高い省エネ・非化石化効果が求められる代わりに、補助率が最も高い枠です。
要件(いずれかをクリア):省エネ率+非化石率30%以上/省エネ量+非化石使用量1,000kl以上/原単位改善率15%以上
補助率:中小企業2/3、大企業1/2
上限額:単年度15億円(非化石申請時20億円)、複数年度30億円(同40億円)
■ 一般枠(オーダーメイド設備または指定設備)
先進枠より要件を緩和しつつ、事業所全体での省エネ効果を問う枠。オーダーメイド設備と指定設備の組み合わせも対象となります。
要件(いずれかをクリア):省エネ率+非化石率10%以上/省エネ量+非化石使用量700kl以上/原単位改善率7%以上
補助率:中小企業1/2、大企業1/3
上限額:単年度15億円(非化石申請時20億円)、複数年度20億円(同30億円)
■ 中小企業投資促進枠(オーダーメイド設備または指定設備)
中小企業が大規模な省エネ投資をしやすくするための専用枠。
一般枠より要件が緩和されており、中小企業にとって最も使いやすい枠のひとつです。
要件(いずれかをクリア):省エネ率+非化石率7%以上/省エネ量+非化石使用量500kl以上/原単位改善率5%以上
補助率:中小企業1/2(大企業は対象外)
上限額:単年度15億円(非化石申請時20億円)、複数年度20億円(同30億円)
■【今年度新設】SC連携枠(サプライチェーン連携枠)
令和7年度補正で新たに創設された枠です。サプライチェーン上の4者以上が連携して省エネに取り組む事業者を支援します。
申請要件:①SC上の4者以上で申請、②GX要件へのコミット
省エネ要件:省エネ率+非化石率1者あたり5%以上(設備単位で10%以上)
補助率:中小企業1/2、大企業1/3
上限額:単年度15億円(非化石申請時20億円)、複数年度20億円(同30億円)
サプライチェーン全体での省エネ・GX推進が求められる時代において、複数社が連携して申請できる仕組みは業界団体や系列グループ企業にとって大きなチャンスです。
Ⅱ型(電化・脱炭素燃転型)
電化や低炭素燃料への燃料転換を伴う設備導入を支援する枠です。

■ 従来からの訴求ポイント(継続)
産業ヒートポンプ・業務用ヒートポンプ給湯器・低炭素工業炉・高効率コージェネレーション・高性能ボイラなどの指定設備が対象。中小・大企業ともに設備費・工事費が補助対象となります。
補助率:更新・改造 1/2(中小・大企業共通)
上限額:3億円(電化申請時5億円)
■【今年度拡充】水素対応設備への支援が大幅追加
令和7年度補正の最大の変化点のひとつが、水素対応設備への支援拡充です。
一部メーカーでは、将来的に水素に対応できる「水素Ready設備」や、導入時点から水素を使用できる設備の普及が始まっています。今回の拡充でこれらの設備導入が補助対象となりました。
対象となる内容:
電化・低炭素燃料転換に伴う水素対応への改造費用(付随する混合設備・水素圧縮機・脱硝設備等を含む)
水素対応設備の新設・併用も認める
水素対応設備は10%以上の混焼率で実稼働させること
補助率(水素対応):
新設:1/5
更新・改造:1/2
注目点:大企業も水素対応改造の工事費が対象に
昨年度は中小企業のみだった工事費の補助対象が、水素対応のための改造工事に限り大企業にも適用されます。大企業での水素対応設備導入を本格的に後押しする内容です。
補助対象経費
Ⅰ型・Ⅱ型ともに設備費・設計費・工事費が対象です(一部制約あり)。
まとめ
先進枠 | 一般枠 | 中小投資促進枠 | SC連携枠(新設) | |
対象 | 中小・大企業 | 中小・大企業 | 中小企業のみ | 中小・大企業 |
補助率 | 中小2/3・大1/2 | 中小1/2・大1/3 | 1/2 | 中小1/2・大1/3 |
上限(単年) | 15億円〜 | 15億円〜 | 15億円〜 | 15億円〜 |
令和7年度補正では、従来からの充実した補助メニューに加え、SC連携枠の新設と水素対応設備への支援拡充が加わり、対応できる事業者の幅がさらに広がりました。特にサプライチェーン上で連携できる企業グループや、水素燃料転換を検討している事業者は、今回の公募を見逃さないようにしてください。
カーボンプランニングでは省エネ診断から補助金申請代行まで一貫してサポートしています。お気軽にご相談ください。





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